「ユクノのブログ」eスポーツのお仕事のこれまでとこれから1
筆者:ユクノ
Twitter:@yukuno2552
eスポーツを仕事にして6年目になる、2016年に野良連合というeスポーツチームの選手で始まり、独立して会社を立てて4年目だ。
仕事といっても4年目までは学生のアルバイトにも満たない収入で、5年目でやっと新入社員に満たないぐらいの収入だった。今年はおかげさまで生活には困らない金額になりそうだ。やっと生活も安定しそうでありがたい。
・選手時代
高校3年生の冬、2016年結成した当時は固定給なんてなく、大会でいい結果を出してもちょっとしたものや少しばかりのお金がもらるだけだった。
https://twitter.com/yukuno2552/status/719134644344463360
大会もオンラインがほとんどで、UBIDAYやニコニコ闘会議といった大会のみオフラインだった。ちなみに、今eスポーツカフェでやっているようなオフ会もパブリックビューイングもなかった。
野良連合はPS4で始まったが、時代とともにチームはPCへ移行し、選手を引退したマネージャーや広報として仕事を行い、やがてPACkageという会社を設立するにあたる。
・会社設立の経緯
野良連時代に思ったことがある、オフライン大会がもっと欲しい。優勝してもオンラインで終わるのは少し寂しい。だから自分で作ろうと思い、動き始めることになる。当時大学2年生だ。実際、JCGさんの大会で優勝してやったー!ってなったあと、立ち上がったらイヤホンが外れて、聞こえたのは窓からわずかに聞こえてくる自動車の音などの環境音だけだった。もっと褒めてほしい、もっとみんなで喜びたい。仲間とこの感情を分かち合いたい。もっと、もっと。。。
会社資料に書いてあるのだが、DreamHackというイベントを日本で開催するのが僕たちの夢だ。
どんなイベントか知らない人はこの動画を見てほしい。僕たちの手で、最高に楽しい、最高に狂ってる、世界中の人が遊びに来たいと思ってもらえるような最高のパーティーイベントがしたい。
当時、出始めたクラウドファンディングで資金を募り、集まった112,100円と1ヶ月で28連勤したマクドナルドのアルバイト代で会社を作った。見切り発信でスポンサーさんも資金的にも余裕のないスタートでやりたいという気持ちだけが先行してのスタートだ。初めてのイベントはPAC-CUP2018で収支的にはトラブルもあって50万円ぐらいの赤字だった。マイナス分は親父に土下座して貸してもらった。
よかったら当時のSNSや動画を見てほしい。
https://twitter.com/PACkage_2018/status/1030631064140541957
当時の最年長は大学4年生、一番下は16歳のメンバーでやっていた。
予算はかかるがオフライン大会というのは絶対にやりたくて、やった。やり切った。達成感はあった。もっとやりたいという気持ちもあった。でも、財政状況がこれを許さくて、しばらくは受託イベントを中心に制作業務をしていくことになる。
・1年目の様々な失敗
今思えば夢が先行しすぎて、欲張りすぎたのだと思う。詳細はいろいろと縛りがあって言えないのだけれど、ゲームチームを作った。そしてチームでゲーミングハウスを構えることになり、不動産屋さんや仲介の会社とトラブルがあった。この問題はかなり大きくて、1500万円ぐらいのマイナスになった。ふつうの大学3年生がそんなに借金をできるわけもなく、親はもちろん友人知人いろんな人に頼み込み、借りに借りて、なんとかやりくりした。1万円だけでもいいから貸してほしいと頼み込んだ。今思ってもよくみんな貸してくれたと思った。
こういう時、死んだら楽になるのになって思うのかなと思ってたが、会社のみんなにも、周りにも、チームメイトにも迷惑をかけたらいけない、何とかしたいと思って死という言葉も頭にはなかった。日雇い派遣にいったり、とにかくお金を貸してくれそうな人に訪問したり、働いたりした。毎日のようにチームメイトなどからは罵声が飛んでくるし、本当に地獄だった。今でも嫌われていると思うし、正直嫌われても仕方がないと思っている。間違いなく自分のミスだった。できることはやった。これから頑張ろう。お金は昨年、2月にやっと返し切った。
貸してくれた方、本当にありがとう。おかげで僕は今もこの仕事ができています。
この記事はまた書く。しばらくは自分語りを書いて、現在に追いついたら少しやってきたことを研究する記事を書く予定だ。そのあとは世の中のいろんな事業やニュースなどについて自分なりの分析を書いていくので、こういうこと書いてほしいというものがあったら、Twitterまで連絡してほしい。なるべくこたえたいと思う。
・eスポーツを仕事にするにあたって思うこと
起業するならちゃんとした出資をもらった方がいい。0スタートでやるべき仕事ではない。初期コストや投資期間がかなり長いので、気を付けたほうがいい。
仕事に就くならゲームをプレイするより、イベントしたり、研究したりなどただプレイすること以外に時間を使える自信がないといけない。eスポーツやゲームの仕事を熱心にやればやるほど、プレイ時間は減るだろう。